はじめに
DIY歴・8年間の振り返りとして、過去のDIY作品を5回に分けてご紹介しています。
最終回、第5回のテーマは、「DIY家具の作り方」です。
本ブログで、DIYの楽しさやノウハウを、読者の皆様と共有できましたら幸いです。
DIY家具の作り方
前回までに大型家具から小型家具まで、一通りご紹介してきました。
そこで、今回は最終回のために、急遽「トイレの造作棚」をDIYしました。
この製作過程を通して、DIYの楽しさやノウハウをお伝えしていきたいと思います。
それでは、「トイレの造作棚」の製作過程をご紹介していきます。
1. 完成イメージ・採寸
今回、「トイレの手洗い横の空きスペースに、三段の棚を設置したい」という、
ぼんやりしたイメージを形にしてみます。
できれば、持っている端材を少ない加工で、有効活用できればいいなとも考えます。
イメージを形にすると、こうなりました。
同時に採寸を行い、必要な木材の寸法と個数を見積もります。
見積もりの結果、イメージを実現するための木材の寸法と個数が分かりました。
(A)棚板:404mm x 72mm を 3個
(B)側板:670mm x 88mm を 2個
2. 木材の調達・カット
普段は、ホームセンターで木材を購入して、カットサービスを利用する流れですが、
今回は、持ち合わせの端材を使用して、1で採寸した寸法にカットします。
木材を購入される際は、あらかじめ寸法の決まった規格材がありますので、
こちらの記事を参考にしてみられるとよいかと思います。
カットは、行きつけのホームセンターのカットサービスを利用しました。
カットの依頼については、1で採寸したメモ紙と木材を店員さんにお渡しして、
木材のどの部分をカットして、メモ紙の寸法となるかのイメージを共有しました。
ホームセンターのカットサービスについては、こちらの記事が参考となりそうです。
持ち込み木材については、カットできないお店もありますので、ご注意ください。
3. 木材の仕上げ
完成イメージより、木材の角が露出する部分を紙やすりで、やすり掛けします。
紙やすりは、木材用の#240(目の荒さ)を使いました。
紙やすりは、こちらを使っています。
#240は特によく使うので、単品買いもします。
木材の角に対して、紙やすりの角度を45°前後にして、やすりを掛けます。
掛け過ぎると角が丸まってしまいますので、少し角が取れる程度でよいです。
今回は端材を使用していますので、過去に開けた穴があります。
この穴を、ダボで埋めます。
ダボについては、こちらが参考になるかと思います。
ダボの先端に、ボンドを付けます。
ボンドを付けすぎると、大量にはみ出してきますので、加減します。
ダボを穴に差し込んで、金槌で奥まで叩き入れます。
金槌は、こちらを使っています。
余ったダボを、ノコギリで切ります。
木材を傷付けないように、ノコギリの刃のしなりを利用して切ります。
切り落としたダボは長ければ再利用できるので、次の機会に取っておきます。
ノコギリは、こちらを使っています。
段差がない程度になりました。塗装すると、ほとんど分からないくらいになります。
(屋外作業)
次に、棚板を先に塗装しておきます。
後で塗ると、側板を汚してしまう心配があるからです。
3枚中、1枚は断面やダボ穴に塗る程度で、残り2枚は最初から塗っていきます。
塗料は、本ブログでお馴染みのブライワックスを使いました。
(屋外作業)
ブライワックスの蓋を開けます。
内部の金属の蓋は硬貨などで、てこの原理を使って開けます。
ここで匂いがしてきますので、屋外で作業します。
(屋外作業)
塗るのに特にコツはありませんが、換気や手袋着用などの安全面に気を付けます。
塗料を薄く伸ばしていきます。
(屋外作業)
一通り塗り終えたら、少し乾燥させて、拭き残しがない程度まで磨き上げます。
ワックスなので、艶が出てきます。
白い板のダボ跡には、同色のバターミルクペイントを塗ります。
こちらも、本ブログでお馴染みの品です。
狭い範囲であれば、絵の具の筆を使います。まるで、学校の美術の時間のようです。
大きな刷毛だと、塗料を大量に持っていかれますので、絵の具の筆と使い分けます。
このように、塗ってしまうと、ある程度は目立たなくなります。
ダボ穴の周辺は、ボカシ気味にすると尚良いかと思います。
画用紙に絵の具を塗る感覚と同じです。
これで、木材を組み立てる準備が整いました。
完成を急がずに部品単体である程度仕上げておくと、組み立て以降がスムーズです。
4. 組み立て・接着
組み立て前に、側板に棚板を取り付ける位置に、鉛筆で印を付けておきます。
組み立てはネジだけでもできるのですが、グラつきを抑えて仕上がり良くするために、
木材の接合面を接着します。同時に、ネジ止め後のガタつきも抑えることができます。
接着しないと、ネジ止めのときに木材が微妙に動き、ガタつきが生まれてしまいます。
接着するときは、側板の背面・底面を当て木を基準面にして揃えます。
更に、両サイドを当て木で挟み込むようにして、クランプで固定します。
ここで仕上がりが決まりますので、ボンドが乾く前に棚板の位置を微調整します。
クランプは、こちらを使っています。
クランプで固定した後は、このように立てることもできます。
この状態で、棚板の水平度合いを水平器を使って確認します。
水平器の前後・左右の2箇所で、気泡が二重線と二重線の間に入っています。
これで、棚板が水平になっていることが確認できました(残り2枚もOKでした)。
もし、水平が出ていない場合は、当て木をして金槌でコンコンと叩いて調整します。
この後、クランプした状態で一晩、乾燥させました。
5. ネジ止め・仕上げ
ネジ位置に、鉛筆で印を付けます。
縦・横にメモリが付いている定規が便利です。
印を付ける際は、これらを使っています。
普段はこのように保管しています。
次に、ネジ止めしていきます。
使用する工具、材料はこのようになっております。
プラスネジのビットは同じものが見つかりませんでした。
こちらでもいいかと思います。
電動ドライバーでダボ穴を開けていきます。
ダボ穴を開けずに直接ネジ止めする場合は、このダボ穴の工程は飛ばしてください。
板に対して、ドリルを垂直にします。
銀色の部分が全部入る手前まで、ダボ穴を開けます。
ダボ穴を開けるとこんな感じです。
次に、ネジで止める際に板が割れないように、下穴を開けます。
下穴用のドリルの刃は、ネジに対して小さいサイズ(ここでは2mm)を使っています。
ダボ穴を開けずに直接ネジ止めする場合も、板が割れないように下穴を開けます。
ダボ穴の中に下穴を開けると、こうなります。
ネジを当ててみると、ネジの長さは30mmで良さそうです。
ダボ穴を開けることでネジが短くて済み、見た目もネジが隠れて綺麗に仕上がります。
ネジの長さは、5mm刻みくらいで持っておくと、いざ、使うときに便利です。
ネジ止めします。
ネジ止めすると、こんな感じです。
最後に、ダボでネジを隠します。
ダボの先端にボンドを付けます。
ボンドを付けすぎると、大量にはみ出してきますので、加減します。
ダボを奥まで入れるために、金槌でダボを叩き入れます。
ダボが奥まで入りました。
余分なダボを、ノコギリで切り落とします。
繰り返しになりますが、刃のしなりを利用して切るところがポイントです。
ノコギリの刃が折れないか心配になりますが、折れたことは一度もないです。
切っている様子です。
段差がほとんどない程度になりました。
同色の塗料で色を塗ったら、出来上がりです。
完成です。
最初の完成イメージと比べて、どうでしょうか。
おおよそ、イメージ通りに出来上がったのではないかと思います。
6. 設置
こちらが冒頭に出てきました、トイレの手洗い横のスペースです。
設置すると、こうなりました。
余談ですが、側板の上の方がキチキチで入らず、やすり掛けして微調整してます。
なかなかいい感じに収まりました。
最初から、そこにあったかのような佇まいです。
ここまでで、一つの家具が出来上がるまでの製作過程を見ていきました。
今回はハシゴみたいな家具を作りましたが、このハシゴを3つくらい並べて
スノコ状に繋ぎ、奥行きを持たせると、本棚になったりもします。
(構造上、今回は補強が不要でしたが、本棚では背面に補強を入れた方が良いです)
このように、ハシゴやスノコなどの形を組み合わせると、立派な家具になります。
工具関連の収納例
最後の最後に、工具関連の収納をDIYでアレンジしましたというお話です。
工具の壁掛け収納
生活していると、プラスドライバーやスパナ、ペンチなどの工具の利用シーンが
あります。そのたびに、工具箱から探して…というのが大変だと思って、DIYで
収納スペースを作りました。
住宅メーカーさんのご厚意で安価で譲っていただいたフローリング材をベースに、
L字フックや輪っかのフックを使用して、工具を引っ掛けています。
電動ドライバーの先端に付けるビットは、ダボ穴を一列に開けて入れてます。
ペンチやニッパーは、L字フックで引っ掛けています。
充電器ラック
スティック掃除機の充電器を床に置いて使っていましたが、黒いゴム足が擦れて
床を汚してしまい、これは床では使えないと思って、ラックを作りました。
横からスライドさせて充電器を脱着します。便利になりました。
最後に
第5回(最終回)では、「DIY家具の作り方」をご紹介しました。
最終回の最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
読者の皆様も是非、DIYで自分好みの家具を作ってみられてください!
その際に、本ブログが参考となりましたら、大変嬉しい限りです。