はじめに
DIY歴・8年間の振り返りとして、過去のDIY作品を5回に分けてご紹介しています。
最終回、第5回のテーマは、「DIY家具の作り方」です。
本ブログで、DIYの楽しさやノウハウを、読者の皆様と共有できましたら幸いです。
DIY家具の作り方
前回までに大型家具から小型家具まで、一通りご紹介してきました。
そこで、今回は最終回のために、急遽「トイレの造作棚」をDIYしました。
この製作過程を通して、DIYの楽しさやノウハウをお伝えしていきたいと思います。
それでは、「トイレの造作棚」の製作過程をご紹介していきます。
1. 完成イメージ・採寸
今回、「トイレの手洗い横の空きスペースに、三段の棚を設置したい」という、
ぼんやりしたイメージを形にしてみます。
できれば、持っている端材を少ない加工で、有効活用できればいいなとも考えます。
![トイレの造作棚(before)](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy163-225x300.jpg)
イメージを形にすると、こうなりました。
同時に採寸を行い、必要な木材の寸法と個数を見積もります。
![完成イメージ・寸法図](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy118-225x300.jpg)
見積もりの結果、イメージを実現するための木材の寸法と個数が分かりました。
(A)棚板:404mm x 72mm を 3個
(B)側板:670mm x 88mm を 2個
2. 木材の調達・カット
普段は、ホームセンターで木材を購入して、カットサービスを利用する流れですが、
今回は、持ち合わせの端材を使用して、1で採寸した寸法にカットします。
![カット前の木材](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy117-300x225.jpg)
木材を購入される際は、あらかじめ寸法の決まった規格材がありますので、
こちらの記事を参考にしてみられるとよいかと思います。
![](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/cocoon-resources/blog-card-cache/0fa53353741fea4d75ab354541d7bda6.jpg)
![](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/cocoon-resources/blog-card-cache/2739f9d38e06a130f87c2f96efc7a586.png)
カットは、行きつけのホームセンターのカットサービスを利用しました。
カットの依頼については、1で採寸したメモ紙と木材を店員さんにお渡しして、
木材のどの部分をカットして、メモ紙の寸法となるかのイメージを共有しました。
![カット後の木材](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy119-300x225.jpg)
ホームセンターのカットサービスについては、こちらの記事が参考となりそうです。
持ち込み木材については、カットできないお店もありますので、ご注意ください。
![](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/cocoon-resources/blog-card-cache/4be945edab4cf480b1bc07be3c9a6162.jpg)
![](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/cocoon-resources/blog-card-cache/a94200302a05040997dcb3a7b98e0e5b.jpg)
3. 木材の仕上げ
完成イメージより、木材の角が露出する部分を紙やすりで、やすり掛けします。
紙やすりは、木材用の#240(目の荒さ)を使いました。
![木材と紙やすり](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy121-225x300.jpg)
紙やすりは、こちらを使っています。
#240は特によく使うので、単品買いもします。
木材の角に対して、紙やすりの角度を45°前後にして、やすりを掛けます。
掛け過ぎると角が丸まってしまいますので、少し角が取れる程度でよいです。
![やすり掛け](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy122-300x225.jpg)
今回は端材を使用していますので、過去に開けた穴があります。
この穴を、ダボで埋めます。
![ダボ穴(before)](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy123-225x300.jpg)
ダボについては、こちらが参考になるかと思います。
![](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/cocoon-resources/blog-card-cache/6d375dc2a63a92e856b16aa9db5077db.jpeg)
ダボの先端に、ボンドを付けます。
ボンドを付けすぎると、大量にはみ出してきますので、加減します。
![ダボ先端にボンドを付ける](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy124-225x300.jpg)
ダボを穴に差し込んで、金槌で奥まで叩き入れます。
![ダボを金槌で叩く](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy125-225x300.jpg)
金槌は、こちらを使っています。
余ったダボを、ノコギリで切ります。
木材を傷付けないように、ノコギリの刃のしなりを利用して切ります。
切り落としたダボは長ければ再利用できるので、次の機会に取っておきます。
![ダボの余りをノコギリで切る](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy126-225x300.jpg)
ノコギリは、こちらを使っています。
段差がない程度になりました。塗装すると、ほとんど分からないくらいになります。
![ダボ穴(after)](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy127-225x300.jpg)
(屋外作業)
次に、棚板を先に塗装しておきます。
後で塗ると、側板を汚してしまう心配があるからです。
3枚中、1枚は断面やダボ穴に塗る程度で、残り2枚は最初から塗っていきます。
![棚板と塗料](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy128-e1661662991189-1024x768.jpg)
塗料は、本ブログでお馴染みのブライワックスを使いました。
(屋外作業)
ブライワックスの蓋を開けます。
内部の金属の蓋は硬貨などで、てこの原理を使って開けます。
ここで匂いがしてきますので、屋外で作業します。
![塗料の開け方](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy129-300x225.jpg)
(屋外作業)
塗るのに特にコツはありませんが、換気や手袋着用などの安全面に気を付けます。
塗料を薄く伸ばしていきます。
![棚板の塗装中](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy130-225x300.jpg)
(屋外作業)
一通り塗り終えたら、少し乾燥させて、拭き残しがない程度まで磨き上げます。
ワックスなので、艶が出てきます。
![棚板の塗装後](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy131-300x225.jpg)
白い板のダボ跡には、同色のバターミルクペイントを塗ります。
こちらも、本ブログでお馴染みの品です。
狭い範囲であれば、絵の具の筆を使います。まるで、学校の美術の時間のようです。
大きな刷毛だと、塗料を大量に持っていかれますので、絵の具の筆と使い分けます。
![側板の塗装前](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy132-225x300.jpg)
このように、塗ってしまうと、ある程度は目立たなくなります。
ダボ穴の周辺は、ボカシ気味にすると尚良いかと思います。
画用紙に絵の具を塗る感覚と同じです。
![側板の塗装後](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy133-225x300.jpg)
これで、木材を組み立てる準備が整いました。
完成を急がずに部品単体である程度仕上げておくと、組み立て以降がスムーズです。
4. 組み立て・接着
組み立て前に、側板に棚板を取り付ける位置に、鉛筆で印を付けておきます。
組み立てはネジだけでもできるのですが、グラつきを抑えて仕上がり良くするために、
木材の接合面を接着します。同時に、ネジ止め後のガタつきも抑えることができます。
接着しないと、ネジ止めのときに木材が微妙に動き、ガタつきが生まれてしまいます。
![接着前](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy135-e1661663672307-1024x768.jpg)
接着するときは、側板の背面・底面を当て木を基準面にして揃えます。
更に、両サイドを当て木で挟み込むようにして、クランプで固定します。
ここで仕上がりが決まりますので、ボンドが乾く前に棚板の位置を微調整します。
![接着中](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy136-e1661663684215-225x300.jpg)
クランプは、こちらを使っています。
クランプで固定した後は、このように立てることもできます。
![接着後](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy137-225x300.jpg)
この状態で、棚板の水平度合いを水平器を使って確認します。
水平器の前後・左右の2箇所で、気泡が二重線と二重線の間に入っています。
これで、棚板が水平になっていることが確認できました(残り2枚もOKでした)。
もし、水平が出ていない場合は、当て木をして金槌でコンコンと叩いて調整します。
![水準器](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy138-300x225.jpg)
この後、クランプした状態で一晩、乾燥させました。
5. ネジ止め・仕上げ
ネジ位置に、鉛筆で印を付けます。
縦・横にメモリが付いている定規が便利です。
![ネジ位置のマーキング](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy140-225x300.jpg)
![ネジ位置のマーキング](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy141-e1661688327872.jpg)
印を付ける際は、これらを使っています。
普段はこのように保管しています。
![](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy110-300x225.jpg)
次に、ネジ止めしていきます。
使用する工具、材料はこのようになっております。
![ネジ打ちセット](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy143-300x225.jpg)
![](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/cocoon-resources/blog-card-cache/8bd3f3be60af920388368e3fbb2e95ff.jpg)
プラスネジのビットは同じものが見つかりませんでした。
こちらでもいいかと思います。
![](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/cocoon-resources/blog-card-cache/8647b6221bde9efbe91fd724f952fbbd.jpg)
![ネジ打ちセット](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy142-225x300.jpg)
電動ドライバーでダボ穴を開けていきます。
ダボ穴を開けずに直接ネジ止めする場合は、このダボ穴の工程は飛ばしてください。
![ダボ穴](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy144-225x300.jpg)
板に対して、ドリルを垂直にします。
![ダボ穴](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy145-225x300.jpg)
銀色の部分が全部入る手前まで、ダボ穴を開けます。
![ダボ穴](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy146-225x300.jpg)
ダボ穴を開けるとこんな感じです。
![ダボ穴](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy147-225x300.jpg)
次に、ネジで止める際に板が割れないように、下穴を開けます。
下穴用のドリルの刃は、ネジに対して小さいサイズ(ここでは2mm)を使っています。
ダボ穴を開けずに直接ネジ止めする場合も、板が割れないように下穴を開けます。
![下穴](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy148-225x300.jpg)
ダボ穴の中に下穴を開けると、こうなります。
![下穴](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy149-225x300.jpg)
ネジを当ててみると、ネジの長さは30mmで良さそうです。
ダボ穴を開けることでネジが短くて済み、見た目もネジが隠れて綺麗に仕上がります。
ネジの長さは、5mm刻みくらいで持っておくと、いざ、使うときに便利です。
![ネジ打ちイメージ](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy150-225x300.jpg)
ネジ止めします。
![ネジ打ち](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy151-225x300.jpg)
ネジ止めすると、こんな感じです。
![ネジ打ち](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy152-225x300.jpg)
最後に、ダボでネジを隠します。
ダボの先端にボンドを付けます。
ボンドを付けすぎると、大量にはみ出してきますので、加減します。
![ダボ穴埋め](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy153-300x225.jpg)
ダボを奥まで入れるために、金槌でダボを叩き入れます。
![ダボ穴埋め](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy154-225x300.jpg)
ダボが奥まで入りました。
![ダボ穴埋め](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy155-225x300.jpg)
余分なダボを、ノコギリで切り落とします。
繰り返しになりますが、刃のしなりを利用して切るところがポイントです。
ノコギリの刃が折れないか心配になりますが、折れたことは一度もないです。
![ダボ穴埋め](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy156-225x300.jpg)
切っている様子です。
![ダボ穴埋め](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy157-225x300.jpg)
段差がほとんどない程度になりました。
![ダボ穴埋め](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy158-225x300.jpg)
同色の塗料で色を塗ったら、出来上がりです。
![ダボ穴塗装](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy159-225x300.jpg)
完成です。
![トイレの造作棚](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy161-225x300.jpg)
![トイレの造作棚](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy162-225x300.jpg)
![トイレの造作棚](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy160-225x300.jpg)
最初の完成イメージと比べて、どうでしょうか。
おおよそ、イメージ通りに出来上がったのではないかと思います。
![トイレの造作棚](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy166-300x192.jpg)
6. 設置
こちらが冒頭に出てきました、トイレの手洗い横のスペースです。
![トイレの造作棚(before)](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy163-225x300.jpg)
設置すると、こうなりました。
余談ですが、側板の上の方がキチキチで入らず、やすり掛けして微調整してます。
![トイレの造作棚(after)](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy164-225x300.jpg)
なかなかいい感じに収まりました。
最初から、そこにあったかのような佇まいです。
![トイレの造作棚(after)](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy165-225x300.jpg)
ここまでで、一つの家具が出来上がるまでの製作過程を見ていきました。
今回はハシゴみたいな家具を作りましたが、このハシゴを3つくらい並べて
スノコ状に繋ぎ、奥行きを持たせると、本棚になったりもします。
(構造上、今回は補強が不要でしたが、本棚では背面に補強を入れた方が良いです)
このように、ハシゴやスノコなどの形を組み合わせると、立派な家具になります。
工具関連の収納例
最後の最後に、工具関連の収納をDIYでアレンジしましたというお話です。
工具の壁掛け収納
生活していると、プラスドライバーやスパナ、ペンチなどの工具の利用シーンが
あります。そのたびに、工具箱から探して…というのが大変だと思って、DIYで
収納スペースを作りました。
![工具壁掛け収納](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/07/diy04-225x300.jpg)
住宅メーカーさんのご厚意で安価で譲っていただいたフローリング材をベースに、
L字フックや輪っかのフックを使用して、工具を引っ掛けています。
![](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy98-300x225.jpg)
電動ドライバーの先端に付けるビットは、ダボ穴を一列に開けて入れてます。
ペンチやニッパーは、L字フックで引っ掛けています。
![](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy99-300x225.jpg)
充電器ラック
スティック掃除機の充電器を床に置いて使っていましたが、黒いゴム足が擦れて
床を汚してしまい、これは床では使えないと思って、ラックを作りました。
![](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy95-225x300.jpg)
横からスライドさせて充電器を脱着します。便利になりました。
![](https://aim2bpg.com/wp-content/uploads/2022/08/diy96-225x300.jpg)
最後に
第5回(最終回)では、「DIY家具の作り方」をご紹介しました。
最終回の最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
読者の皆様も是非、DIYで自分好みの家具を作ってみられてください!
その際に、本ブログが参考となりましたら、大変嬉しい限りです。